このページの目次
この実績例に書かれている内容(目次)
1 ご相談概要
2 解決までの道のり
3 弁護士のコメント・感想
1 ご相談概要
ご相談者はアパートを所有するオーナー様でした。
他の入居者へ迷惑行為を行う入居者を退去させてほしいとのことでした。
問題の入居者は、生活保護受給者であり、家賃滞納はありませんでした。しかし、他の賃借人に対し、食料品などを渡すよう要求したり、風呂を使わせるよう要求していました。
先行して不動産管理会社にも、暴力団と繋がりがあることを示唆する電話をかけてきました。
2 解決までの道のり
弁護士から早々に迷惑行為を中止するよう通知する内容証明郵便を発送しました。
間もなく、弁護士側にも賃借人から電話がかかってきました。迷惑行為をしていないという趣旨のことを、罵るような口調で話してきました。
生活保護受給者であることや生活歴から、暴力団との繋がりを示す発言はブラフ(虚偽)だと考えられたため、構うことなく訴訟の準備を進めました。
並行作業で、当職がアパートに赴き、被害を受けている賃借人の方々にお願いの上、被害状況を記載した陳述書を作成いただきました。
訴訟当日、裁判所で賃借人と対面しました。他の入居者の陳述書が出てきたのに観念したのか、退去する意向であると言い出しました。ただ、当方からは念のため判決言渡を求め、判決言渡に至りました。
その後も一刻も早い退去を目指したことから、強制執行を申立て、明渡しの催告を実施し、その後自主退去に至りました。
3 弁護士のコメント・感想
迷惑行為は迅速に対応しないと、他の入居者の退去による収入減を生じさせてしまいます。
家賃保証会社では対応が不可能な事件類型です。弁護士に相談して進めるほかありません。
弁護士自身も身の安全を確保しながら業務を進めることになります。
この事案は被害状況を記載した他の入居者の陳述書を作成した段階から、賃借人の態度が軟化してきた様子がありました。
迷惑行為は事前の証拠収集が大事です。
入居者の債務不履行については、早期に弁護士に相談しましょう。